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沓子とサマセット・モーム スイート
『サヨナライツカ』のヒロイン沓子に想いを馳せます。
(かなりお話の内容に触れてしまいそうなので、これから本を読まれる方は以下読まないでくださいね)









ひとりでいるには寂しすぎる部屋です。

真中沓子は大金持ちの男と離婚し、使いきれないくらいの慰謝料をもらってサマセット・モーム スイートに長期滞在している美女。いわゆる三高と思われる『好青年』豊がバンコクに転勤してきて、沓子に落とされる形でふたりの関係が始まるのだけれど、豊はまもなく結婚することが決まっていました。結局豊は沓子を愛しながら沓子を捨てて結婚し、幸せな家庭を築きながらも沓子を忘れず…という情けないことこのうえない、『好青年』に相応しい人生を送っていくのです。そして偶然のような必然の再会…。



このベッドルームは『人として真っ当でいなくちゃ』という意識を忘れさせます。『このままうずもれてやがて溶けて、そのうちカーペットの染みになってもいいかな〜』くらいにやる気をそぎます。
こんな部屋で寝起きをしていた沓子が、誰かに一目惚れして強引に恋に落ちたことは、彼女にとってギリギリのSOSだったように思われます。
果たしてこのスプリングの悪い小さなベッド(しかも枠組みがあるので、夜中にトイレへ行こうとすると、ベッドを降りるまでにあちこちぶつけて痛い)で、めくるめく愛欲に溺れることができるだろうかという疑問は残りますが…。
でもこの部屋に入り、その異様さを目の当たりにした豊が、こんな禍々しい部屋に沓子ひとりを残して自分のアパートへ戻り、よくも婚約者と電話なんぞできたな、と豊憎しの気持ちが高まります。
でも多方面に良い顔をしたい、すべてを丸く収める方法を模索してしまう『好青年』だからこそ沓子をあっさり遊びと割り切ることもできず、そんなお子ちゃまだからこそ沓子はどうしようもなく溺れてしまったんだろうなとも思います。

火曜サスペンスでなら、沓子はバンコクで始まる豊の新婚生活を何くれとなく邪魔するだろうというところですが、このお話の中ではいっさいを引き払ってバンコクを離れます。入れ替わりにバンコクの地へ降り立つ豊の新妻。
ひとりでこの部屋に居続けるのはさすがの沓子にも無理だったのでしょう。それがこの部屋に泊まってみて本当によくわかりました。



夜、オーサーズ スイートへ上がる階段の踊り場から閉店後のオーサーズ ラウンジを眺めたところです。沓子が滞在していた頃にラウンジがあったかどうかはわからないけれど、あまりにも寂しい光景でしょう?

沓子が最初にチェックインする際、ちょうどサマセット・モーム スイートが空いてなくて、ジェームス・ミッチナー スイートにでも通されていれば、彼女はもう少しわかりやすい幸せを手に入れられたんじゃないかな…。
| 嫁かず後家シスターズinバンコク2007 | 14:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
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