チャイナドレスをオーダーメイド
これがこの旅、最大の目的でした
。
ホテルのすぐ横の路地にある
晶華香格里拉洋服専門店(シャングリラ・テイラー)をあらかじめチェック。
日本語も通じるということで何の心配もせずに行ったのですが、お昼過ぎのその時、日本語を話せる方はいらっしゃいませんでした。一瞬マズイ
!と思ったのですが、店番のおじさんの英語は非常にわかりやすく、私のカタコト英語もよく汲んでくれて、「ひとりで来た。チャイナドレスを作るのが一番の目的。ああ、それと占い
」と言うとなんだか妙にウケてました
。
注文が立て込まなければ帰国までに出来上がるとのこと、もし間に合わなければ郵送してくれるそうです。
まず布地を選びます。ものすごく迷いました。
基本的に私はぼんやりした色、いわゆるパステルカラーが似合いません。また背が低いので、龍がドーンと立ち上がっているような大柄も着こなせないと思われます。なのでビビッドな赤か黒で柄が小さいものを考えていたのですが、いざ選ぶとなると紫紺や臙脂に目が行ってしまって困ります。鮮やかな緑も素敵♪分厚いサンプルの冊子を何度も見返し、悩んだ挙句5−6枚を選び出すと顔周りに当ててみました。ここから更に悩みます。
「あなたは若いから赤の方がいいよ」とおじさんは言ってくれますが、私が「若く見えるけど実は31歳なんですよね[:ふぅ〜ん:]」と言うと、しばらく沈黙して「でも若く見えるから赤の方がいいよ
」と言いました。「だからこそちょっとアダルトな感じになりたい…」と呟いてしまいました
。
黒地に薄紫や桃色の蝶が散りばめられているものと、とても中国的に感じる赤地(詳しくは忘れました
)と、最終的に選んだコレとの間で葛藤しました。
私が鏡の前でグダグダと迷っていると、おじさんがサンプルの端切れではなく、大きな布地を出して、それで体を包み込んでくれました。全体を当ててみるとまた印象が違うんですよね。体にフィットするわけだから、黒地の方が痩せて見えるということに気がつきました。
この生地の説明を聞いた友人が、
「それはまた妖艶な…」と呟きました。妖艶!言うに事欠いて妖艶!!!かなりツボにはまりました。
ようやく布地が決まり、次はデザインです。
ロング丈にするというのは最初から決めていたので迷いません。
問題は首周り。いわゆるチャイナドレスというと思い出す斜めに布地を合わせたタイプと、胸元が丸く開いて首の前で襟が合わさるタイプの2種類から選びます。これもすべての話合いが終わってから変更してしまうほどに迷いました
。
結局胸元が開いたタイプに決定。
巨乳の方は谷間が見えるくらい大きく開けると素敵かと思われます。貧乳の場合、開けすぎると貧乳を強調しそうな気がします(だから小さ目にしたのよっっっ
くすん)。
それからノースリーブにするか、少し短めにするか、きっちり半袖にするかでまたグダグダと悩みます。二転三転し、おじさんの「僕みたいに腕が太かったら半袖しかないけど、君は細いからノースリーブが良い」という言葉にかなり動かされ、ノースリーブに決定しました。常識的に考えて私の二の腕は太いんですけど、確かにおじさんに比べれば細いです[:ふぅ〜ん:]。
それから採寸。肩幅や腰の位置、骨盤の位置等を測っていきます。いつも履く靴の高さを聞かれたりもします。
ここで最大のポイントは…
そう、ウェストです。おじさんが大きな手を私の腰まわりに当て、一番細いところを探します。そしてここぞというところで採寸。ここで思わずおなかに力が入らない女性は少数でしょう。このドレスを着て食事をすることも考えて、気持ち余裕を持っておなかを引っ込めました
。
この間、途中で他のお客さんの相手もしながら、おじさんはずっと私のグダグダにつきあってくれました。なんとも圧迫感のない(体型はなかなかのものですが)いい人でした
。
お値段は32,000円。割引クーポンを出すのを忘れていました
。
そして仮縫いの試着のため夜9時にもう一度来店するよう言われ、お店を出ました。
そして楽しみにしていた晩ごはんまで抜いて
臨んだ試着。台湾人って働き者だなあと思いながら約束の午後9時にお店へ行くとお昼のおじさんはおらず、おばさんとおばあさんとおじいさんがいました。巻尺を首から提げたおばあさんは日本語ペラペラ。彼女が場の主導権を握っているようでした。試着室に一緒に入ったおばさんも少し日本語がわかる様子。おじいさんは無口なのか喋れないのか謎でした。
「あれ?ウェストゆるい?」と私が訝しむとおばあさんが「ごはん食べるでしょ。ちょっとゆるいくらいがいい」と言います。確かにそうなんだけど…。こんなことなら
限界までおなか引っ込めとけば良かった〜っ!!!
首周りの穴をもう少し広げてもらうことにして、試着終了。かえすがえすも口惜しいのはこの時、ウェストに気持ちが集中してしまって、チャイナドレスにはスリットが付き物ということを失念していたことです
。膝上くらいまでは開いているのですがあともう少し上げてもらえば良かった…。
翌日、夜中にエステから戻ると、お部屋の中に紙袋がありました。素敵な素敵な私だけのチャイナドレス
。その日買ったチャイナシューズと合わせて着てみました。
1,500円くらいだったので、普段ジーンズの時なんかに合いそうなもう一足も買いました。
恥ずかしいので試着姿はアップいたしません
。
すっかりご満悦な私はこの姿のまま優雅にお茶でも飲もうとソファに腰掛けました。
き、きつい…。
座るとお尻周りがかなりパンパンなのです
。落としたものを拾おうとすると更に圧迫を感じます。どうやらこの生地はまったく伸縮性がないようです。破れやしないだろうかと不安になります。
ボディラインに沿うためには当然のことなのでしょうか。ウェストの余裕を少しまわしてもらいたいものです。
パンツはTバックに限られるな…と思いました。試着の時、座ってみるべきでした。
1mmたりとも太れません。それどころかお尻のダイエットが必要です。